2024-12-12

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」

2024年12月11日(水)は、栃木県北部と福島県南部のベジ&自然食系のプロフェッショナルによる研修会の日でした。
この研修会、以前は約3~4か月おきに開催していましたが、最近はメンバーが多忙のため(☚言い訳)、半年に一回の開催となっています。それでも今回はなんと!!、29回目にもなるんですね。
今回の担当は、会津高原にある「Tambo Lodge」が担当です・・・ということは、自分の所じゃん!!。🤣
ということで、前日から仕込み、頑張ってコース料理を作りました。

今回のテーマは、「郷土食で巡るペルーの旅」(ヴィーガン・メニュー)ということで、私が今まで沢山アンデスを旅した時に出会った「郷土料理」をヴィーガン仕様にアレンジして、コース仕立てに再現するということにしてみました。
今回は、その旅の時に食べた本物の郷土料理の写真とともに、紹介していきます。
今回は前菜4品、スープ1品、メインディッシュ2品、スイーツ1品、お茶請けのお菓子とドリンクという構成です。
それでは始まり始まり~~~。❣💥。

画像はクリックすると拡大します

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」まず最初は、「Huancavelica(ワンカベリカ」という標高3600mの鉱山の町での日曜市で食べた、「Kuchi kanka(クチカンカ)」という料理からスタートです。
この料理には、白い凍結脱水乾燥ジャガイモの「チューニョ」を使うのが特徴です。
そしてそのミルク煮の上に、豚の丸焼きの肉をほぐして乗せる料理です。
豚の丸焼きを「クチカンカ」と呼ぶので、白いチューニョはおまけのようなものなのかもしれませんね。
豚肉のほぐしたものと豚肉の皮は、大豆たんぱくで、ミルク煮は豆乳とオーツミルクで作りました。

Huancavelicaの日曜市こちらがそのワンカベリカの日曜市で食べた本物の「Kuchi kanka(クチカンカ)」2008年の時の旅です。
豚肉の皮がカリッとしていて、ほぐした肉がまるで鶏肉のような感じでした。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」そして2品目は、観光客ならおそらく行かない人はない、インカの時代に首都だった町「Cusco(クスコ)」の行事食です。
この行事食の名前は「Chiriuchu(チリウチュ)」、内陸部にあるインカの時代の首都で、年に数回の行事の時に食べられていた、海の食材をたくさん使った食べ物なんです。
当時は海からリャマの背中に背負わせて海産物を運びました。
乾燥されたペルー海岸産の海苔とか、トビウオの卵の塩漬けなどです。
これを食べることにより、「ヨード不足」による病気の回避になっていたそうです。

内容は、はじけるけれど開かないポップコーン、モチ品種のトウモロコシ、カッテージチーズ、トビウオの卵の塩漬け、ペルーの海岸で採れた海苔で出来ています。
タンボ・ロッジでは全てヴィーガン仕様でそれを再現しました。
トビウオの卵の塩漬けは、アマランサスを使い、現地で私が食べた味に似せるために、山芋おろしを入れて粘りを出しています。
これは本当に発酵して傷む寸前だと思われる、糸を引くトビウオの卵の塩漬けを再現するためです。
リアルぅ~~~🤣
ペルーの海苔は昨年のアンデス旅行の際に、私がクスコの市場で買ってきたものを保存しておいて、それを使いました。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」こちらは1993年にペルーのクスコで食べた、本物の「Chiriuchu(チリウチュ)」です。
トビウオの卵は、保存性を高めるために、かなり塩辛かったです。
冷たい作り置きの料理で、日本のいわば「おせち料理」のような存在です。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」前菜3つ目と4つ目は同じプレートでお出ししました。
写真右が「Ayacucho(アヤクーチョ)」という、ペルー中部の標高2750mの町で食べた、ジャガイモのチーズソースかけ「Japchi(ハプチ)」と、左がアマゾンの町「Pucallpa(プカルパ)」のお祭りの時によく食べる「Tacacho(タカチョ)」という、加熱用バナナのお団子です。🍡
写真では茶色い色ですが、日本では青い加熱用バナナは手に入りづらく、生食用のバナナを使ったために、色が時間とともに変色してしまいました。😅

夕食は再びVia-viaこちらは現地のアヤクーチョを代表する郷土料理、「Japchi con Aroma Andino」です。(2018年に食べました)
(ハプチ・コン・アロマ・アンディーノ)、アンデスの香りのハプチという意味です。
じゃが芋の大きいのがデーンとソースの下に入っています。
癖のあるAyacuchoのチーズとミルクにアンデスミント「Muña(ムーニャ)」とアンデスのハーブ「Huacatay(ワカタイ)」を入れたソースが大きいジャガイモにかかり、赤いパプリカがアクセントとしてパラパラとかけてあります。
今回のTambo Lodgeのものは、ヴィーガン仕様なので、豆腐をベースに作りました。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」こちらがアマゾンの町「Pucallpa(プカルパ)」のお祭りの時によく食べる「Tacacho(タカチョ)」という、加熱用バナナのお団子です。🍡
作り方はいたって簡単、加熱用の青いバナナを炭火で焼き、それをすり鉢で潰してから焼いておいて小さめに切った肉を混ぜて団子状にしたものです。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」こうやって木で出来た年季の入ったすり鉢ですりつぶします。これは2005年に食べました。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」ここで前菜の部が終わり、スープとなります。
このスープ、ペルー南部の都市の「Arequipa(アレキーパ)」の郷土料理の「Chupe de camarones(チュッペ・デ・カマローネス)」です。
標高2300mのこの町は、近くの川で「河海老」が採れるので、それが名物にもなっています。
今回はヴィーガン仕様なので、海老の替わりにプリプリとした食感の「ホワイトマッシュルーム&筍」を使いました。
最近行った韓国で、窯元で買い求めた可愛い器を使ってみました。☆彡°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

アレキーパ料理の高級レストラン「La Viena」こちらが本物のChupe de camarones(チュッペ・デ・カマローネス)2008年に現地で食べたものです。
めちゃくちゃ具沢山でびっくりですね。😱

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」次はいよいよメインディッシュ。そのメインディッシュのために、米粉のミニ食パンを用意しました。
ふわふわでおいしいです。(ウィート(小麦)フリー仕様です。)

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」そしてこちらが第1のメインディッシュ。
ペルー最南部、チリとの国境に近い海岸の傍の町「Tacna(タクナ)」の郷土料理の「Picante a la Tacneñya(ピカンテ・ア・ラ・タクネーニャ)」です。
タクナは内陸部との交易がかつて盛んで、色々な種類の唐辛子が集まって来たそうです。
その何種類かのそんなに辛くない唐辛子をブレンドして、こんなカレーみたいな料理が出来上がったそうです。
そして煮込む具材は動物の内臓ばかり。
それをヴィーガン仕様でアレンジしました。
内臓の食感と似せるために、いろいろな工夫をして、3種類の「もどき」を入れてみました。

ペルー最南端の町Tacnaへ移動と、郷土料理のランチこちらが2023年の旅の時に食べた本物のPicante a la Tacneñya(ピカンテ・ア・ラ・タクネーニャ)です。
これでなんと「ハーフサイズ」❣💥。お皿からはみ出そうですね。
カレーのように見えるけれど、実は全く違う味ですよ~~~。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」ここで第2のメインディッシュの前の口休めです。
これはペルー独特の簡単なデザート、紫トウモロコシと香辛料(アニス、シナモン、クローブ)を煮込み、そこにフルーツを入れて柔らかくし、片栗粉でとろみをつけた、「Mazamorra morada(マサモラ・モラーダ)」というお菓子です。
とても良い香りがおいしいです。

Huancayoへ戻るこちらは2008年にHuancayo(ワンカーヨ)の町で食べた、セットメニューに付いてきたMazamorra morada(マサモラ・モラーダ)です。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」さて、食事系の最後の第2のメインディッシュがこちら、なんだかちまき風の食べ物です。
これはアマゾンの行事食で食べる、「Juane(ファーネ)」と呼ばれるご飯ものです。
本来は「バナナの葉」で包むのですが、日本ではそれは手に入らないので、「ちまき」の様に「竹の皮」で包んで作りました。

開いてみると中はこんな感じ、これは鶏肉とニンニク、ターメリックとクミンを使うので、一瞬「カレー」かと思う味です。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」こちらはバナナの葉に包まれた、本物のJuane(ファーネ)。カレー風味でしたよ~~~。(2005年にアマゾンの町Pucallpa(プカルパ)で食べました。)

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」そしてスイーツの部です。
これはペルー北部の都市の「Chiclayo(チクラーヨ)」の名物駄菓子の「King kong(キンコン)」です。
その昔、ペルーでアメリカ映画の「King kong」がヒットしたときに、それまで小さかったこのお菓子を大きいサイズで作り始めたお店がありました。
それが人気を博し、お菓子屋さん同士で競って大きくしたことが映画のヒットと重なり、大きい=キングコング・・・という名で認識されるようになったそうです。
キャラメルクリームを使い、現地では甘めのスイーツです。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」個別に切り分けました。スポンジ生地は米粉で作っています。
スポンジというよりは、ガサガサしたクッキー的な生地なので、それを模して作っています。ウィート(小麦)フリー仕様です。

ペルー北部料理レストラン「Fiesta」こちらはペルーの首都「Lima」にあるペルー北部の都市の「Chiclayo(チクラーヨ)」料理のレストラン「Fiesta」で食べた、高級版の「キンコン」です。
本当は「駄菓子」なんですけどね。(2018年の旅行で食べました。)
現地のこちらのものと比較しても、Tambo Lodgeのヴィーガン版も良い出来ですよ~~😊✊💪。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」そしてドリンクの時になんだかミニチェストが登場しました。
実はこのミニチェストの引き出しに、「お茶請けのお菓子」が入っています。
でもね、いっぱい入っている引き出しと、ほんの少ししか入っていない引き出しがあるんですよぉ~~、実は。🤗🤣
ただし、いつもの様に「ハズレ」はありませんからね。🤣

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」さて、誰が一番先に引き出しを開けるか、じゃんけんが始まりました。
でも早く開けても沢山入っているという保証はないんだけれど、早く開けたいメンバーたち。
じゃんけんが白熱しますねぇ~~~。🤣

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」いちばんに引き出しを開けたのは、クオーレ・デルソルのY子さん。たくさん入っているかなぁ~~??🤣

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」結構沢山入っている引き出しをGETしたY子さん。それ続けとばかりに、皆さんさらにヒートアップ❣💥。
見ている私は笑ってしまいました。🤣🤣

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」全員取り終わりました。
一番少ないのはたった1個しか入っていません。🤣
それをGETしたのは「白牡丹」のひかりさん。
でもね、ちゃんとフォローがあって、一番少ない1個の人と次に少ない2個の人には、全ての物より多く入っている袋が用意されていたんです。
その青い小袋を手に持って、嬉しそうなひかりさん。🤣和やかな雰囲気ですね。

持ち回りの食の研修会29回目は「タンボ・ロッジ」これが一番沢山入っている引き出しの中身。
韓国で先日買ってきた「薬菓」(菊の模様のもの)と、東京のT’スイーツラボのこだわりのヴィーガン仕様の米粉のシュトレン、前田さんの作る米粉のクッキー、タンボ・ロッジ製の米粉と黄な粉のクッキー&チョコレートのミニクグロフです。

あ~~、終わりました。次からは私は食べる番になれますからね、期待して次回の記念すべき30回目を楽しみに待つことにしましょう。♪♩🎵(^^♪~~♪!!\(^o^)/

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