2019-01-04

じゃがいもの来た道

2018年12月31日(月)は言わずと知れた大晦日。
タンボ・ロッジでは、昨年から大晦日は大盤振る舞いの物語風のスペシャルディナーコースをすることにしています。
今回は昨年の「アンデスの物語」に続く第2回目。
アンデス料理の宿「タンボ・ロッジ」としては、やはりテーマはアンデスです。
今回は、アンデスはペルーとボリビアの国境にまたがる瀬戸内海ほどの大きさの湖「チチカカ湖」(標高約4000m)周辺が原産地と言われている「じゃがいも」にスポットを当ててみました。
今や世界でなくてはならないジャガイモが、チチカカ湖の周辺に誕生してから地球をぐるっと半周して、日本に定着するまでを物語にしてみました。
なので、今回はアンデス料理だけではなく、色々な国の料理が登場します。
さて、どんなコース料理だったでしょうか、ご覧くださいね。

画像はすべてクリックすると拡大します。

じゃがいもの来た道アンデスはチチカカ湖周辺(標高約4000m)で誕生したジャガイモ。そのジャガイモが15~16世紀のスペイン人のインカ帝国征服以降に世界へと旅に出ました。
「じゃがいもの来た道」のコース最初のサラダはそのジャガイモの誕生を表現したサラダです。
じゃが芋の花を連想させる押し花をあしらった人参のサラダの登場です。
実はじゃが芋の花は毒があるために、食べないほうが良いのです。
そこで今回は、じゃが芋の花にとても良く似ている、同じナス科のアンデス原産の仲間「唐辛子の花」を押し花にしてサラダに飾ってみました。

じゃがいもの来た道2皿目は、チューニョとペルーの海苔のセビッチェと、スペインのBARの定番おつまみの「Patatas bravas」です。
左の方は、アンデスの文明「インカ」を築いた究極の保存食のチューニョ(凍結脱水乾燥じゃが芋)をペルー風のカルパッチョ仕立てにしたものです。
じゃがいもを数十年も保存できるチューニョの加工法により、アンデスに文明が誕生したと言われています。
そしていよいよ大西洋を越えたジャガイモは、スペインにまず伝わります。
そこでこんな料理が登場しました。
じゃが芋を素揚げにし、アイオリソースとトマトソースをかけたとてもおいしいこの料理は、もちろん今でもスペインのBARでの定番メニューとなっています。

じゃがいもの来た道4つめの料理は「世界三大スープ」と言われているロシアの代表的なスープ料理「ボルシチ」です。
ロシアへ辿り着いたじゃが芋は、その見てくれの悪さから農民から拒否され、政府から作付けを義務付けられると暴動まで起こる始末!。
しかし今ではこのようにしっかり根付いていて、ジャガイモは寒いロシアの大地で良く育ち、なくてはならない作物として定着しています。
そんなじゃが芋を入れたスープを、ヴィーガン仕様で作りました。
牛肉のようなものは、大豆たんぱくを肉らしく加工したものです。
上のサワークリームももちろんヴィーガン仕様ですよ。

じゃがいもの来た道コース料理は品数多くて大変だなぁ~~・・・とぼやきながら盛り付けをする支配人。
まあまあ、年末スペシャルですからね。頑張りましょう。(^.^)/~~~

じゃがいもの来た道5つ目の料理は一つ目のメインディッシュ。
じゃが芋を練り込んだ、皆様ご存知のイタリアのパスタ「ニョッキ」です。
イタリアでも今ではじゃが芋はなくてはならない食材ですからね。
今回はペルー風の緑色のクリームソースをかけてみました。

じゃがいもの来た道6つ目の料理はメインディッシュを補完するインド料理の「じゃが芋のサブジ」です。
いよいよアジアに進出したじゃが芋は、暑いインドでも定着しました。これはインドのベジタリアン料理の一つです。
カレー風味でとてもおいしいです。

じゃがいもの来た道7つ目は第1のメインディッシュと第2のメインディッシュの間の「口休め」。
じゃが芋の仲間で同じナス科の唐辛子を使ったコチュジャンのアイスクリームと、アーモンドのコンフィチュールです。(一口サイズ)
まず上の辛いアイスクリームを食べます。
口の中が「はひ~~!!!」となったところで、下に敷いてある甘めの「アーモンドのコンフィチュール」をいただきます。
すると・・・はひ~~!!!の辛さがすぅ~~と引いていきます。
これは「分子料理法」の一つの応用で、唐辛子の辛み成分のカプサイシンとアーモンドの分子が結合しやすいからだそうです。
唐辛子もアンデス原産ですからね。

じゃがいもの来た道8つ目の料理は最後のメインディッシュ、岩手県の郷土料理の「凍み芋粉団子汁」に年越しそばを付けたものです。
いよいよ地球の裏側の日本に辿り着いたじゃが芋は、東北の岩手県や北海道において、偶然にもインカ帝国を築いた究極の保存食「チューニョ」と同様な製法で冷害による凶作を救うための「救荒食」として食されるようになりました。
ここに地球をぐるっと回ったじゃが芋の旅が終わります。
この日はその団子汁に大晦日らしく年越しそばを加えてみました。
この団子汁の団子は、白いチューニョ(凍み芋)の粉で作ります。(まるでイワシのつみれのようなものがそれです)
じゃが芋の旅の最後に出発地と同じ加工法のジャガイモがあるなんて、ちょっと楽しいじゃないですか!!。なんだかロマンを感じます。(笑)
遠く日本の果てまでやって来たじゃが芋たち、きっと故郷のアンデスを思い出しているに違いありません。
ちなみに世界を回ったじゃが芋は、今では世界4大作物として、人類を支えています。

じゃがいもの来た道年越し蕎麦は別皿に盛りました。無農薬・無化学肥料で育てられた蕎麦粉100%のおいしいお蕎麦です。

じゃがいもの来た道

最後のスイーツは、さすがにじゃが芋を使ったものではありません。(笑)
じゃが芋食べ過ぎちゃうもんね。
これは米粉スポンジの、「リンゴのショートケーキ」です。
スポンジ仕立てのショートケーキは、日本人の発明だそうですよ。

これでスペシャルディナー、終了です。
あとはカウントダウンで新年を迎えるだけですね。
あっ、この後コーヒーやお茶が付きますよ。

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