アンデスの食の原点、アンデス農家のご馳走
2008年12月 5日(金)、石畳の美しい「Ollantaytambo」の町中を散策した後、この町からほど近いところにあるアンデスの農家にて、現地のティピカルなチューニョ料理をいただくことになっています。
この農家は、ペルーのクスコでで旅行会社をやっている「NAO」さんという私たちの古い友人の知人で、料理上手な「マルガリータ」さんのお家です。
なかなか普通の観光でいくと、こういう特別なことはやりにくいですね。現地に知人がいるのは本当に助かります。
この地域では、アンデスの保存食である「Chuño(チューニョ)」を食べる習慣があります。
そこで、前日に「チューニョ料理」を、とリクエストしてあったんです。
さて、どんな料理が出てくるか、すご~~~く楽しみです。♪♬🎵♩(^^♪~~(^^♪!!😊。
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目的の農家の「マルガリータ」さんのお家は、トウモロコシ畑の真ん中にありました。
豊かにトウモロコシが茂り、山からの水も流れ、さながら農村の風景に癒されます。
農家の中庭には、高さ2mほどの木にこんな赤い実と、紫の花が咲いていました。
その「木」には、こんなピーマンのような赤い実がなっていました。これぞ「激辛💥💥」で有名な唐辛子、「Rocoto(ロコト)」なんです。
「ロコト」は、普通の唐辛子と違って、多年草です。
そして、何年もするうちに、まるで「木」のように大きくなるそうですよ。これにはびっくり
こちらがその「Rocoto(ロコト)」の花のアップです。とても美しく、激辛の実がつくなんて、想像すらできません。(笑)
まるで「じゃが芋の花」みたいですが、「木」に咲いているので、とても不思議です。
こちらはその「農家」の台所で料理をする「マルガリータさん」です。
料理をしてくれる「マルガリータさん」は、写真を恥ずかしがるので、そっと後姿だけしか写しませんでした。😊。
薪の釜戸に火を入れて、おいしい料理を作ってくれるんです。
これって原始的に見えるけれど、本当にマクロビオティックのようです。
薪の釜戸で料理します。薪の火なんて、最高のエネルギーですよ~~。これはおいしい料理になること間違えなしです。
釜戸の回りは暖かいので、黒い「子ネコ」が寝ていました。
気持ち良さそう~~😸(=^・^=)
「ネコ」が寝込んでいる~~なんちゃって・・・・(笑)
でも色が黒いから、薪のすすで黒くなったみたいに見えてしまいました。
アンデスの農家では普通にキッチンの建物の中で飼っている「Cuy(クイ)」と呼ばれるテンジクネズミの仲間(モルモットの原種)です。
空豆の鞘を地面に撒くと、「わらわら」とそこらへんからでてきて、食べていました。
かわいいんですが、お祭りのときなどに食べるそうです。といいつつも、私も実は昔食べたことがあります。(笑)
食べるために飼われてているんですよ、この子たち。
いきなり最初から、メインディッシュです。
「Chuño lawa(チューニョ・ラワ)」という、黒チューニョの粉を使った「お粥」です。
ご飯、グリンピース、人参、空豆、じゃが芋をコトコト煮込んで、黒チューニョの粉でとろみをつけるんです。
アンデスの農家では体が温まるスープとして、日常に「まかない食」として食べられているんですが、レストランに行くと、ほとんどないメニューです。
まあレストランは「ハレ」の日に行くところなので、このような「まかない食」はメニューにないんでしょうね。
ここでいただいた「チューニョ・ラワ」、とてもおいしいんですよ。
マルガリータさんはかなりの料理上手なんですね。
「Lawa(ラワ)」というのは、ドロッとした食べ物のことをあらわす言い方です。
農家のシンプルなキッチンで、どんどん料理が進んでいます。煙排出のための天窓から差し込む光が美しいです。°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°✨。
さて、いつものようにみんなで「いただきま~~~す」。なかなかこんな場面で食事を食べることは普通にできないので、全員テンション上がりっぱなしです。(笑)
白チューニョの茹でたやつに「自家製チーズ」の盛り合わせです。「Moraya con Queso(モラヤ・コン・ケーソ)」といいます。
これは単純な料理ですが、シンプルでおいしいです。何しろ「自家製チーズ」ですからね。
「種」の空豆とジャイアントコーンを一晩水に漬けて茹でたものを茹でた後、フライパンで炒った「サラダ」というか、「おつまみ」みたいな料理です。
これはなかなか日本では食べられないものですが、空豆のホクホク感と、トウモロコシのしっとり感で、とてもおいしい組み合わせのおつまみです。
実は日本では「ソラマメ」って「未熟」でしか食べていませんが、こうして「熟した」ものは、また格別においしいです。種にもなるしね。
こちらはデザートのための、アンデスの「スモモ」です。おいしいですよ。
未熟なホワイトジャイアントコーン「Choclo(チョクロ)」を茹でたものと、その他のサラダです。
サラダの中身はというと、
「空豆(未熟のもの)」、「玉ねぎ」、「トマト」、「人参」、「自家製チーズ」に「Cochayuyo(コチャユーヨ)」というコリコリするペルーの海岸で採れる「海苔」が入っています。
これはもう本当においしいサラダです。
こんなにたくさんの食材がそろうなんて、うらやましいです。
食後のドリンクに・・・・少し前にクスコ近郊の村「Pisac(ピサック)」の町で飲んだ、ペルーのトウモロコシのどぶろく「チチャ・デ・ホーラ(Chicha de jora)」を出してくれました。もちろん自家製ですよ、これも。
まあ、車を運転するわけでもないし、昼間っから飲んじゃおっと~~へへへっ🍺といっても、度数低いですけどね。(笑)
こちらは最後のお茶、「セロリ茶」です。
単純に「セロリ」の葉っぱを、お湯の入ったコップに入れて、少しおいてから飲むんですが、これがなんだかとてもおいしいんです。
今度日本に帰ったら、セロリの季節にやってみたいと思います。
農家のキッチンはとてもシンプルです。薪や乾燥させた草などの自然な燃料を使うし、釜戸で作るし、なんだか理想な調理法です。
夕食の分もついでに作っているみたいで、別な料理が煮込まれていました。燃料を浪費せずに大切に使っているんですね。
標高高いと、木が少ないので、燃料は貴重ですから。
農家の穀物倉庫を見せていただきました。
収穫して、乾燥させたトウモロコシがずらりと渦高く積まれていますね。色々な色があるということは、多品種育てている証拠です。
これ、実は全部「もちトウモロコシ」なんです。日本で不通に食べているスイートコーンは、「うるち」ですから。
これだけあれば、1年分は確保でしょうね。
マルガリータのお家の入り口で写真を撮りました。マルガリータさんは写真が嫌いみたいなので、一緒には写ってくれませんでしたけどね。ちょっと残念。
穀物倉庫の入り口にある、洗濯物を乾かすところに変なもの発見!!。
これ、実はアンデスの農家の貴重なたんぱく源の「Charque(チャルケ)」と呼ばれる乾燥肉です。
農民がお金が必要になると、市場などで自分の家畜を売りますが、その家畜の肉をさばいた後に残る、市場では売れない部分を自宅に持ち帰り、こうして乾燥させて保存します。
砕いてスープの出汁に使うことが多いと聞きました。
これもある意味「生活の知恵」なんですね。
しかし、洗濯ばさみと共に乾かしてあるのを見ると、ちょっとびっくりですよ~~。💥
マルガリータさんのお家の前のトウモロコシ畑です。豊かに実っていますね。
あ~~また今日も色々と食べちゃった。うれしい日々はしばらく続きます。幸せだな~~~°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°✨。