タンボ・ロッジ式米飴の作り方(4)、マニアック編ー2
* 自然食&穀物菜食の宿『タンボ・ロッジ』で好評な『手作り水飴』。このページでは、大麦ではなく、小麦を発芽させ、小麦麦芽を作るところからはじめる「超手作り」米飴の様子を紹介します。
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「タンボ・ロッジ式米飴の作り方(3)、マニアック編ー1」では、乾燥麦芽からではなく、大麦を発芽させるところからはじめる「超手作り水飴」に挑戦しました。
しかし、「麦芽」は「小麦」でもできます。
そこで今回は、「小麦」を発芽させ、それを「麦芽」として作る、「小麦米飴」を紹介しましょう。
「大麦麦芽」とは一味違った感じの、あっさりとした甘みの強めの米飴ができますよ。
まず、オーガニック栽培の「小麦粒」(玄小麦)を、栃木県の大田原市にある「水口農園」さんからGETしました。
さあ、その「小麦」を発芽させることにしましょう。
まずは、お米6合あたり250gの麦芽で作りますので、作る量に応じて「小麦粒」を用意しましょう。
画像はクリックすると拡大します
作り方は「大麦麦芽」とほぼ同じです。
小麦粒をボールに入れ、水を入れ、2日間ほど水に漬けておきます。もちろん1日に1回は水を交換します。
その後に、「もやし」を育てるようにザルに移し替えて、ビニールシートを乾燥しないようにかぶせてしばらく置いておきます。
しばらくすると(大体2~3日目くらい)に「発芽」が始まります。しかしこれでは大麦と同じで、まだ発芽不足です。
拡大してみると、「発芽」というよりは、まず「根」が出てきた状態です。
小麦は根がおおむね3本ずつ出てきます。その根の付け根から、根の伸びた方向とは反対方向に「芽」が出てきます。
まだこれでは「発芽状態」ではないので、もうしばらく待ちましょう。
小麦も大麦と同じように、「芽」が小麦粒の本体と同じ長さになった頃が、一番「澱粉分解酵素」が活性化しているときなので、ここで焦らないようにしましょうね。
さらに2~3日位すると、だいぶ発芽が進んできます。これくらいの状態がベストです。
3本出た「根」とは反対方向に、「芽」が出ているのがわかりますね。
でも、「芽」の出る場所は、「根」とは反対方向から「芽」が出る大麦とは違い、「根」の付け根付近から出てくるんですよ。
「芽」が小麦粒の本体と同じくらいの長さになった時に、いよいよ最終段階の「小麦米飴作り」開始です。
ここからは、「大麦麦芽」と同じ工程です。まずは「フードプロセッサー」で発芽した小麦粒をすり潰します。
粒のまま使うと、出来上がる量が極端に少なくなってしまうんです。つまり、「酵素」をまんべんなく行きわたらせるには、粒のままではだめなので、こうして細かくしてやる必要があるんですね。
炊きあがったご飯に冷水を入れ、温度が60℃程度に冷めたら、すり潰した小麦麦芽を投入し、よく混ぜます。
さあ、保温終了です。だいぶ水っぽい感じになっていますね。
ここからは、「タンボ式米飴の作りかた(2)」で紹介したのと同じやり方で、布の袋に入れて搾り、煮詰めていきます。
さあ、出来上がりました。
写真の左3本が、今回作った「小麦麦芽の米飴」です。そして一番右が、いつも作っている「大麦麦芽」の米飴です。
色の濃さが違うでしょ。小麦麦芽の米飴は、色が少し薄めで、甘さの癖がなく、やや甘みが強く出来上がります。
マニアックな方で、「玄小麦」が手に入る方は、ぜひチャレンジしてくださいね。