タンボ・ロッジ式米飴の作り方(2)
* 自然食&穀物菜食の宿『タンボ・ロッジ』で好評な『手作り水飴』。その手作りの様子の紹介2ページ目です。
※注:レシピの転用・掲載などの二次利用は固くお断りしております。
レシピの質問等につきましては、タンボ・ロッジにお泊りに来られた時にのみ、お答えをしております。
電話などでのお問い合わせはご遠慮くださいませ。
準備するもの・・・
①・・精米したお米6合
②・・1升炊きの電気炊飯器
③・・オーガニック乾燥麦芽250g(ミキサーなどで粗挽きにしておく)
④・・冷水(約1~1.5リットル)
④・・深い鍋
⑤・・保温が終わった米飴を漉す、さらしの布などで作った『袋』
⑥・・その『袋』を受ける『ざる』
⑦・・保存ビン
乾燥麦芽は、、『コーヒーミル』、『フードプロセッサー』、『すり鉢とすりこぎ棒』、『ミキサー』等を使い、粗挽きにします。
それから、よく水で洗ったお米を通常に炊きます。
炊き上がったところで、6合で炊いた場合、冷たい水を5カップくらいお釜の中に入れ、しゃもじでよく混ぜます。ご飯は『おかゆ』のような感じになります。(写真上)
夏なら、水の中に氷を入れると良いでしょう。
そして『おかゆ』が55~60℃以下になったことを確認し、そこに乾燥麦芽を混ぜ込みます。
だんだん慣れてくると、指を突っ込んで大体の温度がわかります。ちなみに私の場合、指を突っ込んで、約3秒ほど我慢できるくらいがちょうど60℃くらいの感じです。
温度計で測るとより確実ですね。この場合、62℃になっていますが、この後粉にした麦芽を入れて混ぜると大体60℃くらいになるんですよ。
乾燥麦芽を混ぜ込みます。この場合、しゃもじで均一になるように、よく混ぜることが重要です。
最近の炊飯器は、ご飯の保温温度が「高め」と「標準」のように、2種類ある炊飯器が数多く出回っています。
高めだと、おおよそ70℃なので、米飴づくりには使えません。
そこで、保温温度は一つしかない機種の場合、写真のように、上に布巾を一枚かぶせて箸を置き、蓋がばねで上がらないように上から重しを乗せて、保温に入ります。
そうすると、60℃程度で保温ができるみたいです。
ただし、できれば60℃の低めの保温がある炊飯器を使う方が確実です。
炊飯器の保温温度については、こちらのページを見てくださいね。
さて、寝る前に『保温』までやっておきます。
翌朝(保温時間が終わった頃)炊飯器の中を見ると、こんな感じ(写真上)にさらさらしています。そして甘くなっているんですよ!。なんとも不思議な感じがする一瞬です。
保温時間は、使うお米の種類によって違います。
もち米ならば8時間程度あればOKですが、うるち米はもう少し長くしないと「糖化」しきれません。
アミロースが多い、ぱさぱさ系のお米(ササニシキなど)は、15~18時間くらいやらないと、お米のでんぷんが残ってしまいます。
★そして、保温の途中でかき混ぜないこと。かき混ぜると、濁った米飴になってしまいますから。まったくかき混ぜないほうが良い結果が得られます。
鍋の上に『ざる』を乗せ、布で作った『袋』をそこにおいて、甘くなった『おかゆ状の保温した米飴』を袋に入れてしばらく置いておきます。(写真上)
何せ60℃近くあるので、すぐには熱くて手で絞れません。1~2時間、冷ますのをかねて、自然落下させましょう。
その後、袋の口を輪ゴムで縛り、手でぎゅ~~~と絞ります。お米6合と麦芽250gの『おかゆ』が、わずかこれくらいに絞れてしまいます。(写真上)。
ほとんど炊く前のお米の量か、それよりもむしろ少ないくらいです。つまりほとんどすべてのものが、『水飴』の中に抽出しているんですね。
さて、絞りが終わったら、煮詰めていきましょう。
なるべく深い鍋を使います。煮詰め終わり近くになると、写真のように泡が上がってくるので、吹きこぼれない様に注意してくださいね。
★なお、最初から吹きこぼれる時は、「糖化」が完全に終わっていなくて、まだお米の澱粉が残っているからです。
そして仕上がりも白濁したものになってしまいます。
こんな感じになったら、そろそろ出来上がりです。さじを突っ込んで、写真上のような感じになったら、ちょうど良いくらいの硬さです。ここでビンに詰めると、ページの一番下の写真のような『手作り水飴』の出来上がりです。
上手に作れた場合、お米(うるち米)6合と乾燥麦芽250gで、約750ccくらいの『手作り米飴』が出来ます。
なお、使うお米は『もち米』が理想ですが、普通のうるち米でも、その『くず米』(粒の小さい米)でも大丈夫です。もちろん『もち米』が一番透き通った甘味の強い水飴になるんですけれどね。