タンボ・ロッジ式米飴の作り方(1)
タンボ・ロッジで手作りしている「米飴」。意外と慣れると簡単に作ることができます。このページでは、「乾燥麦芽」を使った作り方を紹介しましょう。
※注:レシピの転用・掲載などの二次利用は固くお断りしております。
レシピの質問等につきましては、タンボ・ロッジにお泊りに来られた時にのみ、お答えをしております。
電話などでのお問い合わせはご遠慮くださいませ。
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これがタンボ・ロッジで作っている『手作り水飴』です。お米と麦芽から作るので、『米飴』と言う名前になるんです。
褐色の、いかにも「飴色」をしています。
市販の「水飴」は、箸の先に巻きつけられるくらいの硬さですよね。でも、それだとケーキなどに混ぜるときにちょっと混ぜづらいんですね。だから少しやわらかめに作っておきます。そうすると、まるで『ガムシロップ』のように、色々なものに使えるようになるんです。手作りならではですね。
さて、どんな具合に出来るのでしょうか、見てくださいね。
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* どうして米飴が出来るのでしょうか(理由)
どうして『麦芽』と『お米』だけで甘~い『米飴が出来るのですか?・・』と、よく聞かれます。そこで、始める前に、ここで米飴の科学を解説しましょうね。
米飴は、大麦の『麦芽』の中に含まれる『βーアミラーゼ』と言う『酵素』が、お米や麦に含まれる『澱粉』を『糖分』に分解することで出来るんです。
大麦はもともと『不活性』の『アミラーゼ』と言う酵素を多く含んでいます。その酵素が『発芽』(少し根と芽が出た状態)によって、活性化します。ですから麦を発芽させ、酵素を活性化させた状態にし、そして保存のためにすぐに乾燥させたのが、活性化されたアミラーゼをたくさん含んだ、いわゆる『乾燥麦芽』と呼ばれるものなんです。別名『飴モヤシ』とも言うようです。『もやし』は発芽することを意味する言葉なんですね。
そしてその酵素が澱粉を糖分に変化させてくれるんです。でも、その『アミラーゼ』くんに働いてもらうためには、55℃~60℃の温度が必要です。つまり、炊いたご飯やふかしたサツマイモ(澱粉を含むものであれば、何でも出来ます)などの中に、『酵素』をたくさん含んだ『乾燥麦芽』を混ぜて、55℃~60℃の温度で保温する必要があるんです。
* 乾燥麦芽の入手方法
現在米飴用麦芽と称するものは、残念ながらネットでは売っていません。
そこで目をつけたのが『手作りビール用麦芽』です。
しかし、ビール用麦芽の中には、ビールの『風味付け』の専用の麦芽があります。これだと『糖化』しません。(スタウト、キャラメルなど)
そこで『糖化』するオーガニック麦芽を探しましたが、ネットではありませんでした。
しかし、今回わたくしが交渉しまして、糖化力のある「ピルスタイプ」の麦芽を分けてもらえることになりました。
一般にもそれが可能と言うことで、今回ここに情報を出させていただきます。
この麦芽を使って見たところ、今まで私が使っていた水あめ専用の麦芽(カナダ産大麦使用)とまったく同じ『糖化力』を持っていました。ぜひ皆様、使ってみてください。
麦芽を分けていただけるのは、三重県にある『上げ馬』というブランドのお酒を造っている『細川酒造株式会社』です。こちらでは、国産では珍しいオーガニックビールや、無添加の日本酒を作っています。
『弊社では、ビール製造に関しては、7年前から「100%無添加・有機無農薬」を実現しています。
来年度の製造からは、さらに日本酒に関しても「100%無添加・オール純米酒化」を実現し、全ての商品を「無添加」にする予定になっています。(2007年2月現在)
現在、オーガニックビールから造る「オーガニックビールビネガー」の商品化も検討中です。
今後とも、体にやさしい物造りを進めていきますので、「上げ馬」をよろしくお願いします。』
と言うメッセージをいただきました。
さて、肝心の「糖化力」のあるオーガニック麦芽の注文方法です。
(1)・・1Kgの麦芽の場合・・『こちらのページ』を開きます。
(2)・・ヘビーユーザー向けの「5Kg入り」の麦芽の場合(特別価格)・・『こちらのページ』を開きます。
(3)・・レジに進みます。
オーガニックビールもおいしいので、ビールも一緒になんていう取り方も出来ますよ。
なお、粒のままの状態ですので、水飴には『粗挽き』して使うほうが効率よく出来ます。
粒のままでも作ってみましたが、粗挽きした場合に比べると、3分の2ほどしか出来ませんでした。