リマの美食レストラン(3)IK
2016年12月14日(水)、私たちのアンデス旅行で丸1日使える最後の日となりました。
翌日の深夜には、帰国のために空港へ行かないといけないからです。
そしてペルーのリマでの美食巡りも今回で最後となります。
前日はシェフが映画の主人公にもなり、ラテンアメリカレストランベスト50でも毎年評価の高いレストラン「Astrid & Gaston」へ行きましたが、この日はそれとは対照的に、ラテンアメリカベストレストラン50にもランクインしていないけれど、同レベルのレストランと思われる、「ミラ・フローレス地区」にある「IK」というレストランに行くことにしました。
実はここ、前の日の帰り道に直接寄って予約しておいたんです。
画像はクリックすると拡大します
予約してある時間よりも20分近く早くついてしまった私たち。(渋滞を考慮したんですが、意外と道がすいていましたから)お店が開くのを少し待っていました。
そして開店!!。期待感高まる支配人です。
お店はオープンキッチンになっています。せっせと働くスタッフたち。
日本でもアンデスの福の神と人気のある「エケコ」の人形が置いてありました。人形はみんな煙草をくわえています。
毎週火曜日にタバコを吸わせると、より福がやって来るそうです。
お店の中にはパン焼き釜までありました。パン専門のスタッフまでいるので、焼き立てのパンが食べられる!!。
素晴らしい!!。
これ、実はトイレの写真です。
トイレの中が鏡張り!!。まるで万華鏡のようなトイレです。自分がめちゃたくさん居るみたいでおかしいなぁ。(笑)
さあ、期待のコース料理をいただきましょう。
最初のテーブルセットがこれ。ピンセットが置かれています。何に使うのかなぁ?と不思議です。最初から凝った演出!!。
最初の一皿はこれです。これをピンセットで食べるんですね。
今ピンセットでつまんでいるのは、下がキヌアの煎餅、上の茶色いペーストがキノコのペースト。それにチョコレートを混ぜ、キノコとチョコレートのほんのりと甘い斬新な味わいです。
そして黄色い丸いのは、「カウサ」と呼ばれるペルー風マッシュポテト。
タンボ・ロッジでもよく作ります、これ。
本来は上に鶏肉が乗っているそうですが、「肉を避けて」という私たちのリクエストなので、それをトマトに替えてくれています。
焼き立てのパンとバターです。フォカッチャタイプのパン、さすがにおいしい!!。
バターは「ホイップバター」、真ん中の緑色の部分は、バジルソースです。これ、おかわりしちゃおっと。🤪(笑)
とっても綺麗な盛り付けのサーモンのような「虹鱒」が出てきました。
ニジマスの下にあるソースは、「Ocopa」という名前のソース、ペルー南部の第2の都市「Arequipa」の郷土料理のソースで、玉ねぎとニンニクと香菜(パクチー)を炒めて、ミルクとチーズとピーナッツを入れてミキサーにかけて滑らかにしたソースです。
とてもおいしいんです、このソース。
もちろんタンボ・ロッジでも時々ベジ仕様のものを使っていますが、本来はジャガイモにかけるソースです。
ニジマスの手前左側にある、ジャガイモをひっくり返したように見えるものは、スモークされたウズラの半熟卵。その右隣りはもちろんジャガイモで、お皿の縁にあるミントの葉が添えられているものは、「オユコ」という日本にはないツルムラサキ科の芋です。
中が紫色のジャガイモを鎖状にスライスし、繫がったポテトチップスを食べる支配人。
器用ですよねぇ、こんな切り方。私には出来ませんよ~~。😫(笑)
次はこれ、写真ではよく見えないけれど、一番下にチアシードが入っています。チアシードを塩味に使うんですね。びっくりしました。
そしていろいろなトマトとマリネしてあります。ペルー原産の食用ほうずきも入っています。
バジルの葉とタイムの花も入っています。
とてもおいしいです。
開けてみるとこんな感じです。
実はこれ、「Ceviche Amazónico」、アマゾンのセビッチェです。
セビッチェとは、最近日本でも知られ始めてきましたが、ペルーの魚介類を使った「カルパッチョ」の様な料理です。
お酢は使わず、レモンの酸味でマリネにします。
この「アマゾンのセビッチェ」は、材料は全てアマゾンのものです。
魚は「Paiche」というアマゾンに住む大きいナマズの一種を使っています。
そのナマズを、中華鍋で「ピスコ」というペルー独特のブドウの蒸留酒と玉ねぎなどの野菜共に炒め、アマゾンで採れるミニトマトくらいの大きさの「Aji charapita」とアマゾンの野生の香菜、そして木立トマトで作ったソースで仕立ててあります。
なんだか初めて食べる味。
伝統的な「セビッチェ」を飛び越えてしまっている、斬新な料理です。
そしてそのセビッチェを、バナナチップスでと共にいただきます。
バナナ、エクアドルとコロンビアで散々食べて、もうバナナは飽きてしまった私ですが、ペルーに来てからは食べていません。
しかしこれで思い出してしまいました。(笑)
でもセビッチェとの相性は良いです。何せ熱帯の仲間だしね。(笑)
またまた変わったお皿が登場。緑色のペーストは、かぼちゃペーストです。皮の部分を多く使っているみたいです。
小さい窪みの茶色いソースは、なんと!!醤油とオリーブオイル。
醤油って、本当に世界に認知された調味料になっていますね。
右のこじんまりと固まっているのは次の次の写真で見てみましょう。
そしてこんなポットが・・・・
焼き石が入っていて、レモングラスとショウガが入り、焼き石の熱で煙が出ています。
この香りを嗅ぎながら、プレートの料理を食べる・・・とっても斬新な料理ですよ、これ。
クンクン、良い香り・・・そしてプレートの料理をパクパク、そしてまたクンクン。・・・
ユニークだなぁ~~。
生姜とレモングラスの香りが、魚の臭み消しに一役買っています。
本体の拡大写真です。
野菜の中に白身魚と筋子のようなもの。これ、食べてびっくり!!、筋子ではありません。
なんと、タピオカの醤油漬け❣💥。
良く日本でもベジタリアンの料理に登場する筋子もどきです。驚きました。😱
「チタ」という魚の料理です。
上のちりちりのものは、この魚の鱗をバーナーか何かで焼いて、カリカリにして煎餅の様に食べられるようにしたもの。
魚の右のペーストは、「アーティチョーク」のペースト。ペルーでもアーティチョークはたくさん採れるんです。
ペーストの上は、バジルの葉でした。
ここからがやや甘い系、デザートまではいかないけれど料理からデザートの橋渡しみたいなものですね。
黒いキヌアと普通のキヌアを「おじや」のようにして、アーモンドと焼きマンゴーがたっぷりと入っています。
パッションフルーツの酸味も加わり、なんだかとても爽やかでおいしいです。
ここで何か栗みたいなものが登場します。しかしこれは見せるためだけ。食べられないものです。
聞いてみると、ペルー独特のフルーツ、「ルクマ」の種だそうです。
ルクマ、最近はスーパーフードとかでもてはやされ始めていますからね。
しかし、光沢のある栗みたいだなぁ~。🌰
ルクマの種を見た後に出てきたのは、そのルクマの種そっくりに作られたアイスクリーム。
チョコレートコーティングされたアイスクリームにルクマパウダーを練りこんであります。
少し粉っぽいけれど、とても濃厚な味がします。
そして酸味のあるクリームの上に、グラノーラとチョコパウダーがまぶしてあるので、こちらもおいしいです。
中をほじくってみたところです。クリームとグラノーラを混ぜて食べるとおいしいです。
そして最後はいつものように、エスプレッソコーヒーをいただきました。この器、ガラスが2重になっていて、コーヒーが冷めにくい構造です。
なんだかお祭りのような飾りが出てきました。
そしてその飾りの上からパラパラと色紙を散らし、紙吹雪のような演出です。まるで誕生日をお祝いしてもらっているみたい!!。
なんだかうれしくなってしまいます。♪♩🎵(^^♪~~♪!!
その飾りの中にもお茶請けのスイーツが隠されていました。食用ほうずき(インカベリー)のゼリーです。
食用ほうずきの皮に包まれているので、単純なほうずきかと思っちゃいました。🤣
なかなかやりますねぇ。
コーヒーの口休めにと石ころが出てきました。バジルがまぶしてあるものだけが実はホワイトチョコレートです。
あとは本物の石ですからね、食べられません。(笑)
こんな演出も面白いです。
あ~~、食った食った!!大満足の支配人。🥰
別にラテンアメリカベストレストラン50のランキングに出ていないお店だって、素晴らしいじゃないですか!!❣💥。
ランキング自体が投票権を持つ人の投票によって決まるらしいので、かなり個人の好みやレストランのプロモーション力が威力を発揮するんでしょうね。