美食の先にあるもの
2013年11月1日~8日まで、私たちタンボ・ロッジのスタッフ2人は、今や世界に「美食の町」と呼ばれ、世界最先端の料理と言われるスペインの北東部、バスク州のサンセバスティアンとビルバオを食べ歩きの旅をしました。
この地域には、きらめく夜空の星のごとくに「ミシュランガイド」の星付きのレストランが多数存在します。
さらに、おいしい「創作ピンチョス」を提供するBARは、数えきれないほど存在します。
そこでは本当に「美食」を愛する人たちがたくさんいて、日々、美食についての研さんを怠らない姿を垣間見ることができました。
そして、おいしいおいしい食べ物をいっぱい食べちゃいましたからね、私たち。😜🤣
しかし、私たちはこの町にあるマクロビオティックのレストランへ行って、なんだか現実を見たような気がしました。
これだけのコントラストを見せられると、気が付きますよね。
そう・・・美食も過ぎれば「病気」が待っているんです。
そして、今や世界中に、美食とは言えない「ファーストフード」が蔓延しています。
食品添加物もあふれ、こんなに「化学物質」にさらされている時代を、人類は経験したことがないでしょう。
たぶんこのままでは、体が持たない!!
これからは、「浄化」の時代がやってくることを感じました。
なんだかそのために、アレルギーやアトピーなどがあるような気がします。
実は人間を含め、すべての動物たちが、「よりカロリーの高い食物」を好むように、遺伝子に組み込まれているんです。
それはどういうことかと言うと、今までの長い人類や動物たちの歴史において、今の時代ほど人間だけですけれど、「飽食」の時代はないでしょう。
野生生物は、その活動の中で、ほとんど「食物を得るため」に時間を費やしています。
つまり、「飢え」にいつもさいなまれているのです。
しかも野生動物と同じように、人類の歴史も、殆んどがそうでした。
実際に日本でも、江戸時代でさえ色々な「飢饉」で、餓死者を多数出しています。
ということは、遺伝子レベルで、飢餓を克服できるような仕組みがあるようです。
その中で、「よりカロリーの高いものを好む」という趣向性を持っているのだと思います。
ネズミを使った実験を見たことがあります。
おなかをすかせたネズミを、2つの餌があるゲージに入れてみます。
一つはカロリーが高い「甘いもの」、もしくは「脂っこいもの」を、もう一つはそれが入っていない物を置いてみます。
置く場所は、いつも同じになるように、決めておきます。
すると、ネズミは最初は何も分からないので、両方の餌を食べるのですが、何回かのうちに、「よりカロリーの高い餌」の場所を覚え、そのあとは何時もそこにまっしぐら!!。
そこで、えさの場所を入れ替えてみます。
すると、いつもの「よりカロリーの高い餌」が置いてあったほうへ行き、食べようとしますが、「あれっ、おかしいな」と言う感じで、周りをきょろきょろ見回します。
しばらくすると、反対においてある「よりカロリーが高い餌」の場所を覚え、それからはまたそこへまっしぐら!!!。
良く、「自分はどうしてもカロリーの高いもの」を好むことを、まるで「懺悔」でもするように語る人が居ます。
でも、それは決して「懺悔」することではありません。
そのような趣向があることを理解しつつ、自分の体と付き合っていけば良いのです。
美食に限らず、ファーストフードさえ、その人類共通の「趣向」を利用します。
それがわかってくれば、よりバランスのとれた食事を取ることができますね。
この先、このバスクの「美食」はさらに進化するでしょう。
ただ、どちらの方向に行くか、それはもちろんバスクの若い人にかかっています。
私は、この「美食」の先にあるものは、穀物菜食やヴィーガン、正しいマクロビオティックの食事方法だと思います。
ただし、それは「養生食」を食べなければいけないのは、「病気を治す時だけ」です。
病気が良くなれば、マクロビオティックの考えを取り入れた穀物菜食を基本とした食事を楽しめば良いのです。
タンボ・ロッジは今もそれだし、今後もそれを目指していきます。
もちろん、日々レベルアップを目指しますけれどね。
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写真はサンセバスティアンにある、ミシュランガイド二つ星のレストラン「MUGARIZ」の厨房です。
とても綺麗で美しく、こんなキッチンで仕事してみたいと思うような場所でした。
でもそこは、まだまだ「美食」を追求する場所です。
今後世界の食事情がどう変化していくか、これからが楽しみでもあります。♪(^^♪~~♪!!